旅恋

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★PART024.　カッパドキアへ

イスラム圏、最後の戦線

アレッポのATM事件のおかげで予定していたトルコ入りが3日ばかし遅れた。トルコまでのバスチケットもすでに購入したけど、ココはシリア。『出発日を違う日に変更したいんだけどぉ～』なんて言ってみれば、OK！OK!なんて言ってサイン一つで完了。
アレッポでいつもお世話になっていた酒屋のおっちゃんにも挨拶を済ませて、これで長かったアラビックともオサラバなのね、なんて思ったりすると少し寂しい…。考えてみるとモロッコから数えて約2ヵ月半。明日からは『ありがとう』って言語が変わる。何が嬉しいって、これからは暑い日差しの中を長袖を着ないで済むこと。笑　色々あったけど、最後に『ショコラン』！！……。なんて感傷に浸っていたのは間違いだった、なんて気づいたの移動日当日。
この日は早朝5時出発ってコトもあってアレッポからトルコのボーダーまでKANもKIMもバスの中で爆睡。2時間ばかし走ったあたりで係りの人に起こされて、ボーダーに到着。さて、ここでシリアの出国スタンプもらえば、次はトルコだ～！なんて半分ボケながらもパスポートを用意して待っていた。すると、KANとKIMのパスポートを見ながらシリア人が数人集まって相談している。？？？なんだ、なんだ。何も問題ないんだから、早く出国スタンプを押してよ～とか思ってると、次は何故か別室へ。なんか偉そうな人がアラビックで話しかけてくる。？？？なんなんだ。まだ状況が呑み込めず、とりあえずこんな時は笑顔ってコトでニコニコしている、次はさらにいくつかの部屋をたらい回し。みんなアラビックで話しかけてくるから何言ってるのか全然分からない。『シリアは最高だろ？』なんて言われてないのだけは雰囲気で分かる。やっと最後の部屋で、KIMと同じレベルぐらい英語の出来る人が現われて『このビザ、3日だけ。こんなに滞在したら駄目。金払え！』なんてコトを言われた。？？？良く分からん。実際、3日間のトランジットビザでシリアへは入国したけど、ちゃんとビザの延長はした筈。パスポートにも延長手続きのスタンプ押してあるしね。やっと、状況が理解できたKANが応戦開始。
強気で延長ビザは貰ったからお金は払わない、なんてコトを言ってみても『NO～！！』しか言わない。ってか、きっと英語が通じてない。さらにアラビックで何やら馬鹿にされているようなコトを言われてる気もする。怒りも倍増！ってコトで絶対払ってやるもんか、って心に誓った。が、30分後。二人が乗ってきたバスの運転手が、これ以上待たされるなら、先に行くぞ、なんてさらに脅しをかける。絶対グルだ！なんて思うもこんなところに置き去りもイヤなので仕方なくお金を払うことに…。無念。涙　日本籍のKAN、16ドル。韓国籍のKIM、8ドル。締めて24ドル。痛すぎます。涙
あぁ～、最後にこれは悲しすぎ…。ちなみに後で知った事実なんだけど、二人が貰ったと思った延長ビザは何か違ってたらしい。他の人のビザを見せてもらうと、二人のには無いスタンプが…。これって完全に二人コントだったんですか？？

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